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2011年9月のとある日に、高校の帰りに生まれたての子猫を次男坊が拾ってきた。
なんでもポツンと道の真ん中をよろよろ歩いていて、上空にはカラスがまってていたとか。
耐えきれず、俺の反対を予想しながらも、バッグに入れて持ち帰ってきたらしい。
手のひらサイズだった。
そんな子が親猫の支えもなしに生き延べるはずはなかった。
ひょっとしたら親猫はどこかの草むらから見ていたのかもしれない。
でも次男坊が拾い上げるタイミングが早かったのだろう。
猫は大好きだが、当然そんな生まれたての子猫を飼育することなど考えても見なかったから、カミさんと大いに焦った。
急いで猫用の粉ミルクと哺乳瓶を買ってきた。
数時間おきにミルクを与えなければならないあたりは人間の子供と一緒。
仕事で疲れていた俺もカミさんも、それを知って青くなったが、しばらくの間なんのことはない次男坊が夜中に起きてミルクを作り与えた。
この辺りわが息子にしてよくできた男だと思う。
そういや、ノミが数匹いたみたいで蚤取り機を買ってきて駆除した事もあったな。
最初は誰か猫好きの人に里子に出そうと思ったが、そんな人は周りにおらず、何より俺自身が猫好きなので「里子を探す」と宣言しながらきっとそんな気はさらさらなかったのだと思う。
すんなりと名前も決まり、我が家の家族の一員となった。
一頭飼い、完全室内飼育。
しかも人間の食べるものは基本的に毒なので一切与えない。
(俺たちは毒を毎日食らっているのかも)
サカリがついて赤ん坊の鳴き声みたいな声を上げ始めたので、「遅い!」と医者に怒られながら急いで避妊施術。
家に戻ってきて麻酔が解けた後は痛かったろうに、俺のベッドの下から一晩出てこなかった。
動物は痛みに強いのか?
いやいや痛くても痛いそぶりを見せることは本能的にできなかったのだろう。
そんな事件があると尚更愛おしくもなる。
そんな彼女も、もうすぐ満13歳。
人間の歳に換算すると68歳。
我が家で一番の年寄りになった。
1年ちょっと前にやけに頻尿になったことから「糖尿病」が発覚。
カリエサよく食べるものなあ。
糖質オフのエサに変えて、カミさんが毎日2回のインスリン注射をしている。
ややもすればチクっと痛みがあることは十分わかっていて、じっとなされるがままになっている彼女はすでに風格すらある。
毎晩俺のベッドの足元で寝始めるのがルーチン。
夜中の2時ぐらいに枕元に来て、俺を起こすのもルーチン。
部屋から出てエサを食べるのを見てくれ、ということなのだ。
ああ、たまにトイレもあるな。
その時は速やかに処理させてもらっている。
その後はリビングの椅子の上、エアコンの当たるところで朝までうたた寝が彼女の定番。
気が向くと早朝に寝ている俺の腹あたりまで来てくれることがある。
すかさず布団の中に拉致すると、ゴロッと丸くなってゴロゴロいっている。
俺も合わせて丸くなる。
ゴロゴロ音と暖かさ、ふわふわした柔らかさとでなんとも幸せな気分になる。
彼女もきっとそうなのだろう。
休みの日ならそのまま惰眠を貪るところだが、残念ながらウィークデーが多いからそうもいなず残念なところ。
次男坊のところに生まれた2歳の孫は彼女に興味深々。
きっとわかっているのだろう、うまくいなしながら相手をしてくれる(?)彼女。
恐れ入ります、そんなところ。
まだまだ長生きしてほしい。
家族の一員だしね。