
「ん〜、今日もいい感じに暑いっ!」
玄関を出た瞬間、思わず口から出る言葉です。
朝からジリジリと強い日差し。河川敷のサイクリングロードでは陽炎が立つほどの暑さです。
数年前なら、「今日はやめておこうかな」と思っていた気温。
でも今は、この季節らしさも含めて楽しめるようになりました。
夏のロードバイクというと、暑さ対策や熱中症対策ばかりに目が行きがちです。
もちろん、それらはとても大切です。
でも私は、夏は「暑さに勝つ季節」ではなく、「暑さとうまく付き合う季節」だと思っています。
ロードバイクは趣味です。
だからこそ、無理をせず、長く楽しみたい。
今日はそんな「夏との付き合い方」について、私の実体験を交えながら書いてみます。
- 夏のロードバイクは「暑さに勝つ」ものではない
- 私が夏でも走る理由
- 水分補給で一番危なかったのは「自分の油断」
- 水だけでは体は動かなくなる
- 日焼け対策は「見た目」より体力のため
- 凍らせた補給ゼリーは一石二鳥
- 「今日は乗らない」という選択もロードバイク
- 夏だからこそ出会える景色がある
- 趣味は、少しずつ熟成させるくらいがちょうどいい
夏のロードバイクは「暑さに勝つ」ものではない
ロードバイクに乗り始めた頃は、とにかく速く走りたいと思っていました。
平均速度が少しでも上がると嬉しい。
距離も伸ばしたい。
100kmを走れた日は達成感もありました。
でも、数年乗って思うことがあります。
100km走っても、誰かが表彰してくれるわけではありません。
趣味なのだから、自己満足で十分です。
もちろん速くなれば嬉しいし、長い距離を走れれば達成感もあります。
でも、それ以上に大切なのは、楽しく、安全に家へ帰ること。
100kmを目標にしていても、80kmで「今日は十分楽しかった」と思えたなら、それでいい。
夏は特にそう思います。
暑さに勝とうとするより、暑さとうまく付き合う。
それくらいの気持ちの方が、結果として長くロードバイクを楽しめる気がしています。
私が夏でも走る理由
「夏なら朝ライド一択。」
そういう人は多いと思います。
もちろん、朝のほうが気温は低く、走りやすいのは間違いありません。
それでも私は、どちらかと言えば夕方ライド派です。
理由は単純で、日中にしっかり食事と水分を摂って、体調を整えてから走れるから。
夕方になれば多少暑さは落ち着きます。
もちろん真夏なので暑いことには変わりありません。
でも、「今日は暑いな」と思いながら走るくらいが、私にはちょうどいいのです。
そして帰宅したらシャワー。
冷たいビールを飲む。
「あー、生き返った。」
心地よい疲労感のままテレビを見ていると、そのまま寝てしまうこともあります。
朝ライドも気持ちいいですが、私の場合は午後まで疲れが残ってしまうことがあります。
せっかくの休日なのに、そのあと何もする気が起きない。
それが少しもったいなく感じるようになりました。
だから今は、自分の生活リズムに合った夕方ライドを楽しんでいます。
水分補給で一番危なかったのは「自分の油断」
ロードバイクを始めた頃、ボトルは1本だけでした。
もう1つのボトルケージにはツールケース。
「喉が渇いたらどこかの自販機で買えばいい。」
そう思っていました。
でも、実際は違いました。
止まるのが面倒。
あと少しだから。
次の自販機まで行こう。
そんなことを考えているうちに、水分補給を後回しにしてしまうんです。
今思えば、あれが一番危なかった。
喉が渇いたと感じた時点で、体はすでに水分不足になり始めています。
だから最近は、ボトルを2本にしようか本気で悩んでいます。
ツールケースをどうするかという問題はありますが、それでも夏は水分のほうが優先だと感じています。
熱中症対策というと特別なことを考えがちですが、一番大切なのは「ちゃんと飲むこと」。
当たり前のようで、一番難しいことなのかもしれません。
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水だけでは体は動かなくなる
これはロードバイクだけではありません。
私は長年テニスも続けています。
真夏の試合では、水だけ飲んでいても急に体が重くなることがあります。
足が動かない。
集中力も落ちる。
ダルさが出てきて、気持ちまで下がってくる。
そんな経験を何度もしました。
原因は塩分やミネラル不足でした。
ロードバイクでも同じです。
夏は汗と一緒に、体に必要なものも失われていきます。
だから私は、塩タブレットをポケットに入れて走っています。
小さなことですが、この安心感は意外と大きいです。
日焼け対策は「見た目」より体力のため
以前は半袖ジャージだけで走っていました。
でも、真夏の日差しは想像以上に体力を奪います。
長袖ジャージが理想ですが、夏用は意外と種類が少ないんですよね。
そこで今使っているのが、半袖ジャージとUVカット機能のある冷感アームカバーです。
ワークマンのものを使っていますが、汗や水で濡れると気化熱でひんやりして、とても快適です。
さらに、公園の水道を見つけたら、アームカバーや頭に水をかけます。
一気に体感温度が下がって、
「あー、生き返った。」
と思わず声が出ます。
夏はこんな瞬間が本当に気持ちいい。
暑いからこそ味わえる楽しさなのかもしれません。
凍らせた補給ゼリーは一石二鳥
最近のお気に入りは、補給ゼリーを凍らせて背中のポケットに入れることです。
走り始めは保冷剤代わり。
背中が少しひんやりして気持ちいい。
少し溶けてきた頃には、そのまま補給にもなります。
特別なアイテムではありません。
ちょっとした工夫ですが、夏ライドでは意外と助かっています。
「今日は乗らない」という選択もロードバイク
夏になると、「せっかくの休日だから走らなきゃ」と思うことがあります。
でも最近は、その考え方も変わりました。
暑すぎる日。
疲れが残っている日。
なんとなく気分が乗らない日。
そんな日は、乗りません。
無理をしても楽しくありません。
それどころか、暑さで判断力が落ちることのほうが怖い。
ちょっとした油断が落車や事故につながるかもしれません。
ロードバイクは、また来週でも乗れます。
だから、「休む勇気」も大切な技術だと思っています。
夏だからこそ出会える景色がある
無理をしない。
水分をしっかり摂る。
塩分やミネラルも補給する。
暑さに合わせて走る時間を選ぶ。
そうやって夏と付き合っていると、不思議と「暑いから走れない季節」ではなくなってきます。
真っ青な夏空。
河川敷に響くセミの鳴き声。
青々とした田んぼを渡ってくる風。
大きな入道雲を眺めながらペダルを回し、木陰に入った瞬間にふっと涼しくなる。
ボトルの水をひと口飲んで、
「あー、生き返った。」
と思わずつぶやく。
夏のライドには、春や秋にはない景色があります。
暑いからと家にいるだけでは、この景色には出会えません。
趣味は、少しずつ熟成させるくらいがちょうどいい
ロードバイクだけではありません。
私はテニスも長く続けています。
写真を撮るのも好きです。
どれも若い頃は、「もっと上手くなりたい」「もっと結果を出したい」という気持ちが強かった気がします。
もちろん、その気持ちは今もあります。
でも、それだけでは長続きしませんでした。
趣味は、一気にのめり込むより、少しずつ時間をかけて熟成させたほうが楽しい。
無理をしない。
でも、やめない。
その積み重ねが、気づけば人生のライフワークになっていました。
ロードバイクも同じです。
今年の夏も暑い。
きっと来年の夏も暑いでしょう。
だから私は、暑さとは勝負しません。
そんな夏を何年も繰り返しているうちに、不思議と去年より暑さに慣れ、去年より少し遠くまで走れるようになっていました。
無理をして頑張ったからではありません。
楽しみながら続けてきた結果でした。
ロードバイクは速く走ることだけが楽しさではありません。
季節とうまく付き合いながら、自分のペースで走り続けること。
夏には夏しか見られない景色があります。
無理をしないから、その景色までたどり着ける。
来年の夏もまた、
「ん〜、今日もいい感じに暑いっ!」
そう言いながらペダルを回せたら、それだけで十分幸せなんじゃないかと思っています。





