働き方改革関連法が、2019年4月に大企業から順次導入される。
ポイントはいくつかある。
- 時間外労働の上限規制(大企業から)
- 年次有給休暇の確実な取得
- 10日以上の年次有給休暇が付与される全ての労働者に対し、毎年5日有給休暇取得
- 正規・非正規雇用労働者間の不合理な待遇差の禁止(2020年4月1日~、大企業から)
残業の上限を下げることにより、過労死問題の回避、労働力不足の解消として高齢者の雇用促進、女性の活躍促進、そして労働生産性の向上が狙いらしい。
果たして、そう上手くいくのだろうか。
まず、過労死と労働生産性は風土の問題だと思う。
いまの50歳代以上にはまだまだ、「会社に長時間いること=多忙で仕事を沢山こなしている出来るヤツ」、な方程式が成り立つ
全く馬鹿げた話だが「残業が美徳」になっている風潮がある。
戦後の高度成長期の風土が脈々と受け継がれているのだろうか。
さすがにいまの20歳代、30歳代ではほとんどないと思うが、40歳代も後半になるとそういうやつがちらほら出てくる。
阿呆だと思う。
残業してなんぼ、の思想は、俺は仕事ができません!と言っているのと等しいと思う。
定時間内に仕事がこなせないので残業していますということ。
百万歩譲って、人よりたくさんの仕事をこなしているにしても、その品質にはとても疑問符が付く。
人間が真剣に考えて結果を出せるのはせいぜい2時間x3回が限度だそうだ。
頭から湯気が出るほど考えるのであれば、そんなに持たないはずだ。
なので雑用をこなしても定時+せいぜい1時間程度の残業で済むはず。
長時間残業しているなんて、非効率甚だしく、著しく悪い風土がその企業、その部門(言って見ればその部門長)に染み付いているということだと思う。
もちろん、だからといって、やらなけばならないことをやりもせずに定時退社を繰り返すヤツは論外。
物事の根本をよく考え、メリハリをつけて望めばよいのだ。
一時的に残業が増える時期はもちろんあるだろうが、一過性であれば過労死などとなることはないはずだ。
そして、ダラダラと「上司がいるから帰りにくい」などというバカな空気を一新させて、稼働時間内はとにかく集中、そして定時で退社するようにすれば労働生産性なんてすぐに向上する。
こんな法律を導入しなければならないということは、世の中の会社にいかに無能な管理職がいるかということなんだろうな。
年次有給休暇の取得にしても同じだ。
有給休暇が取りにくいという風土、そのことと成果は別物であるという風土を早急に作り上げる必要がある。
部門の上司自らが有給休暇を取得し、手本を見せる必要があるのだと思う。
休暇をとってリフレッシュし、また仕事に集中すればよいのだ。
日本人は本当にこういうところが下手だなと思う。
休暇を取ると置いていかれる感でもあるのだろうか。
それならそんな会社は人材を疲弊させながら存在しているわけだから、遠からず破綻するに決まっている。
などと書いては見たものの、自分で果たしてできているかというと、ちょっと.....
この法律が導入されたことをきっかけに、今一度自分の働き方を見直すべきだと改めて思う。