D5600 + Auto NIKKOR-S 50mm f1.4
ふと思い立ちカミさんと行ってみることした。
結構な田舎感がある、でも田舎出身の俺とカミさんは特にそこに違和感は無し。
現地について有料駐車場に止めた後、群馬名物「おっきりこみ」を堪能。
山梨のほうとうに似ているが、カボチャが入っていないのと、味噌が違うと感じる。
群馬産の味噌なんだろうな。
さて、ダラダラ5分ぐらいあるいて、その製糸場へ。
煉瓦造りの歴史を感じる建屋が見えてくる。
それだけでも素晴らしさを感じて、シャッターを切る。
最近そういえば花ばかり撮っていたなあ、と改めて思ったりする。
大人一人1000円(JAF会員は10%引き!)で入場。
じっくりと見て回ることとした。
明治初期から昭和の終わりまで100余年も操業した工場。
歴史に魅了されるのは当然のこと。
ではあるが、その外観にすっかり騙されていたことに後から気がつく。
この製糸場の本当の価値は、その建物のみにあらず。
明治維新後に政府のバックアップにより始まった近代ものづくりの原点、というところだ。
フランスから技術者を招聘し、フランスの機械を輸入し導入。
それを日本人女性の体格に合わせてに改良。
さらに糸を作る工程も伝統的な日本の気候に合わせた製法を参考に改良し、これまで世界でもハイレベルであった品質を維持しながら大量生産した。
その工夫に脱帽。
ものづくり、をしている会社に勤めている俺にとっては(残念ながら現場には携わっていないが)非常に感慨深いものとなった。
D5600 + Auto NIKKOR-S 50mm f1.4
工程にズラっと、整然と並んだ機械を見ると、いかに管理が行き届いた工場だったかがわかる。
工程には出来高、不良数などが記入できる小さな黒板が掲げられているところもすばらしい。
現代では当たり前になっているところが、明治の初期に始まっていたなんて。
そんなところに感激しながらの見学であった。
工場の裏側には女工さんの寮も。
残念ながら立ち入ることはできなかったが、多くの人たちがこの土地で暮らし、仕事をしていたのだと思うと、遠い昔を想像してしまう。
近代的な工場にして、ここで働くことに誇りを持っていたのではないか。
そして厳しくも楽しい職場であったのではないか。
そんな空気を感じるこの製糸場、これが世界遺産なのだな。
一度は訪れてみるべきだと思う。