D750 + AI Micro-Nikkor 55mm f/2.8
今週のお題「大人になったなと感じるとき」
コロナ禍で多くの成人式が行われなかったようだ。
こうなってくると、本当に成人式って必要なんかな、と思ったりする。
思い起こしてみれば、20歳のときは故郷を離れて住んでいた大学生だった。
決して裕福ではないのに、安くもない学費と生活費を両親に援助してもらっていた。
奨学金をもらって生活していた状況で、成人式という同窓会にわざわざ旅費を払って参加する意味を見出せなかった。
地元にいればそうはしなかったかもしれないが、表面的な友達付き合いは苦手だから、やはり参加しなかっただろうなと思う。
晴れ着を来た女性たちが嬉しそうに話をしたり、写真を取り合っているのをニュースで毎年見かける。
女性にとってみると一大イベントなのだそうだ。
そのために、数年前から安くもないレンタル振袖を予約し、朝早くから着付けとヘアセットをするのはどうしても理解に苦しむ。
「その何十万円もする振袖レンタル代は誰が出しているの?」
そういうと、愛妻からは壮絶な反論を食らってぐうの音も出ないのではあるが、本音は本音。
美容室は寝ずの「かき入れ」時、その部分は経済効果もあって良いのかもしれない。
そもそもにして、20歳で本当に「成人」なのだろうか。
20歳といえば、大学生の人も少なくない。
親の庇護のもと、スネをかじって生きていて「大人」なのかな。
体のサイズは立派な大人、女性はすでに子孫を残す機能を有している。
しかし、経済的にも精神的にもまだまだ未熟な人が大多数だろう。
20歳で成人とはちょっと時代に合わないと思う。
侍の時代は、16歳ぐらいで元服=大人同等の扱いだったようだ。
それはそれで荷が重い。
人生経験もろくにない状況で一家を背負う人もいただろう。
もっとも「人生50年の時代」だったろうから、そのぐらいで大人になってもらわないと家の存続に関わったのだろうけど。
本題。
やはり男性の場合、「酒の味」がわかるようになったら「大人」なんだと思う。
そして「自分で稼いで買った」酒でないと味はわからないのだと思う。
学校を卒業して社会に出て、どうしようもなく理不尽なこととか、この上なく嬉しいことなんかをたくさん経験して初めて「味」が分かるのだと思う。
それであるから、年と取るにつれ酒の味は変わるのではないか。
人生経験が豊かになればなるほど、味わい深くなるんじゃないかな。
だから、20歳やそこらでは決して「酒の味」などわからないと思う。
最低でも親から独り立ちしないと。
そう言う意味で行けば、成人=大人って30歳ぐらいが妥当なんだと思う。
社会にでて苦労が少し身に染みるころ。
家庭をもって、人によっては小さい子供も授かって、親のありがたみが肌身に染みるころ。
経済的にも精神的にも「自分」を確立できるころ。
そうなってこそ本当の「酒の味」がわかる、大人になるんじゃないなかあ。
そんなふうに思う。