D5600 + AF-P DX NIKKOR 70.0-300.0 mm
Roland Garros 2019。
第1週目は残念ながら所用であまりみれなかったが、2週目からは見ることができるようになった。
そして、ベスト4をかけたマッチで、錦織圭は第2シードのラファエル・ナダルにストレート負け(1-6, 1-6, 3-6)。
途中雨天によりサスペンドとはなったものの、結果は完敗であった。
大坂なおみが早々の敗退してしまったので、この機会に錦織圭には躍進して欲しかったが、「クレーキング」の壁は想像以上に高かった。
それにしても、なぜストレートで、それも完敗となってしまったのか。
疲れていれば球威も無くなるし、体のキレも無くなる。
そうなると心も折れやすくなる。
心技体は一体なのだから。
前の試合、フランスのブノア・ペールとの試合が2日間かけてフルセットのマッチだったことが直接的なものだったと思う。
ペールはビッグサーブ、ビッグストロークであり、アタリだすと手が付けられない。
錦織もマッチポイントを握りながらもそれを自らのミスで落としたりと、安定感に欠ける試合運びでなんとか勝ち上がった。
大事なところでファーストサーブが入らない。
下手をすればダブルフォルトを叩いてしまう。
セカンドサーブになるといいように叩いてくるペールに手を焼いたのは画面をとうしてもありありとわかるが、それはファーストサーブの確率が低いことが問題なのだと思う。
実際、ビッグサーバーは嫌なものだ。
考えて、工夫して、苦労して撮った1ポイントを、サーブ一発で挽回されてしまう。
俺自身も非常に苦手だし、心が折れる。
そういう意味では錦織は辛抱強く戦ったと思うが、勝ち方があまり良くなかった。
彼が今後男子トップのトップ選手を打ち破るには、できる限り体力を温存しながら勝ち上がる必要がある。
そのための対策はコーチである、マイケル・チャンと話し合っているはずだが、実践できていないのだと思う。
そして、もう一つの原因は、ナダルのデキがよかったこと。
体はキレまくり、ショットの精度も高く、ほぼ完璧であった。
敵ながら(?)、惚れ惚れするようなショットの連発だった。
錦織のショットに球威がなかったからだと言えばそうかもしれないが、それだけではないと思う。
体調もよく、錦織のプレースタイルと現在のコンディションを完全に把握して対策を立ててきたように見えた。
それが証拠に、錦織はほぼウィナーの取れるショットを連発しているにも関わらず、ナダルにことごとく拾われ、また、それだけではなくカウンターを食らって失点していた。
すなわち、錦織の攻撃パターンを読みきって、先回りができていたということではないか?
クレーを大得意とし、トップのなかのトップである選手がそれを完璧に実施するなら、もう疲労が蓄積した選手に勝ち目はなかった。
錦織にはとにかく頑張ってほしい。
グランドスラムタイトルのトロフィーを掲げる日本人男子選手を何が何でも見てみたい。
一旦はグランドスラムタイトルに手が届くところまでいったのだ。
体調面を整え、体力温存の戦い方を身につけて、ぜひ頑張ってほしい。